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開堂法語の冊子

 先日、大本山方広寺で住職・副住職研修会があり、参加させていただきました。一年に何回か研修会が催され、その度に管長猊下のお話がうかがえるのが楽しみです。猊下は元大学の先生でいらっしゃるのでお話もわかりやすく、私のように仏教系の大学を出たわけではない者にとっては特に勉強になります。
 さて、今回のご講義の中で、江戸時代には方広寺派では住職になる際に「開堂(かいどう)」という儀式が必要で、その際には自作の漢詩をいくつか作り、披露し、先輩方から指導を受けるということがあったと教えていただきました。その際には漢詩を冊子にして本山に提出したとか。その冊子が数冊、ヤフーオークションに出ていますというお話をうかがいました。「出品されている冊子は〇〇寺さん、△△寺さん、××寺さん、そして善信寺さんのもので…」というお話にびっくり! 善信寺の歴住さんの物が出品されているとのことでした。
 早速検索してみましたら、ありました。「助信邑 善信寺」という字と、「見常 九拝」という字がございました。つまり善信寺の十二世の、守山見常(しゅざんけんじょう)和尚(1863年 文久3年 11月29日示寂)の書かれた物だというわけです。19,800円と少々お高いですが、ただいま入札中です。落札できて届きましたら、管長猊下のお言葉通り、本堂で大悲呪というお経を一巻唱え、回向したいと思いますが、「おい、よせよ、恥しいよ」という声が聞こえてくるかもしれませんね。
 さて、終了まであと10時間少々…。他に欲しがる方もいないとは思いますが、どきどきします。

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