先日、お墓の柚の木になった柚の実を使い、「柚ごしょう」を作りました。先代が作っていたときにお手伝いくださったお檀家さんが、今度は私の家内に手ほどきをしてくださいました。先代は母親、つまり私の祖母から製法を伝授されたそうです。このように技が継承されていくわけですね。
柚ごしょうは、簡単に言うと「柚の皮と唐辛子の塩漬け」です。市販の物では緑色のものもありますが、我が家の手作り品は真っ赤です。まずは唐辛子を真っ赤に熟れるまで育てるところから始まりますが、これは今回ご指導くださったお檀家さんが、自宅の畑で作ってくださいます。熟れたものはしばらく冷凍庫で保管し、柚が熟れた頃に取り出します。柚は皮の黄色の部分だけを包丁でそぎ落とします。このときに白い内側の皮の部分が少しでも入ってしまうと味が台無しだそうで、剥くのに相当時間と神経を使うそうです。不器用な私などは近くによることも許されません(笑)。柚と唐辛子をミキサーで砕いてから塩を入れますが、塩の分量もなかなかに難しいようで、このあたりは勘が必要とされるようです。
こうしてできた柚ごしょうは、味噌汁や鍋物のポン酢等にちょっと入れたり、あるいは照焼きなどの調味料にちょっと入れたりすると、抜群に美味しいです。寒い日には身体も温まります。