住職研修会

　昨日は3年ぶりに奥山方広寺で、住職研修会が開かれました。ここ数年はリモート開催でしたので、本山に出向くのも久し振りでした。まずは本堂で、ご開山さまにお経を上げさせていただきましたが、広々とした室内にさわやかな風が吹き渡り、荘厳な雰囲気の中、心身共に浄められる感じがいたしました。
　続いて安永祖堂管長猊下より「縦に説き横に説く禅仏教」という演題でお話をうかがいました。いつも思うのですが、安永老大師のお話はとてもわかりやすく、また興味深く、そしてうかがっていて背筋が伸びるようなお話で、1時間半という講義時間もあっと言う間でした。
　相手にわかりやすいように話を伝えるには、自分がしっかりとそのことについて理解している必要があります。自分が十分に理解できていないことを平易な言葉で相手に伝えることは不可能ですし、自分の理解が不充分だからこそ、難解な言葉でごまかそうとしてしまうものです。私も幼稚園で子どもたちや保護者に話をしたり、あるいは研修会で幼稚園の先生たちに、さらには大学で教員養成校の学生たちに話をする機会をいただくことがしばしばでしたが、自分の理解が不十分なときには、聞き手の反応も薄いものでした。そう思えば、こういう物言いは実に不遜ではありますが、安永老大師の本物さがよくわかるというものですよね。研修会では他の和尚様方も、背筋を伸ばされ拝聴いたしておりました。
　来年3月16日には安永老大師が善信寺にお見えくださいます。皆さま、どうぞご来山ください。檀家の皆さまには、もうちょっと近付きましてから改めましてご案内させていただきます。