本日は12月1日です。早いもので、今年もあと一月を残すのみとなりました。12月1日はひくま幼稚園の創立記念日です。昭和22年に開園し、75年の間、1万人以上の卒園生を輩出いたしました。令和4年の3月に休園し、いまだそのままの状態で、情けない思いですが、せめて本日は創立者である先々代の十六世東明和尚に回向いたしました。
また12月1日といえば、臘八大摂心の初日です。12月8日の明け方にお釈迦様がお悟りを開かれたのにあやかるために、禅宗の修行道場では、12月1日から（正確には11月30日の夕方からですね）12月8日の明け方までの一週間は、ほぼ不眠不休の一大修行期間となります。命取りの大摂心とも言われ、昔は始まる前に遺書を書かされただの不穏な話も聞いたことがあります。私もご多分に漏れず途中で頭がおかしくなりまして、目の前で小人が土下座してきたり、『早く雑巾持ってこーい！』という怒鳴り声が聞こえたり、今日が大摂心の初日なのかそれとも最終日なのかわからなくなったりいたしました。睡眠も目をつむってぱっと開くと、もう2時間ほど寝ていたりという具合でした。
8日の明け方に老大師のもとにいわゆる禅問答に行くのですが、他の時はともかく8日の朝だけは、自分が絶対に悟れたと思う人のみ行って良いと言われていました。誰も行くまいと思っていましたら、一人の修行僧が決然と老大師のもとへ向かわれました。その方が今の天龍寺の管長である佐々木容道猊下でした。
今日から本堂には『釈迦出山図』をかけました。どなたの作かわかりませんが、悟りを開かれ山から出ていらっしゃったお釈迦さまの図です。よろしければご覧ください。
12月1日
