隣のお寺の閑栖和尚さま(かんせいおしょう ご隠居さまのことです)が亡くなりました。まずは通夜と密葬を済ませ、本番は津送という本葬です。亡くなったのは11月ですが、津送は来年の3月に行います。だいぶ時間があきますが、それだけ準備も大変ということですね。寺の住職にとって人生最大の仕事は、先代の和尚さまの葬儀を執り行うことで、なかなか悲しんでいる余裕も持てません。和尚さまだけでも何十人とご参列くださると思われますので、周囲の寺の和尚たちも協力して、周到に準備をいたします。
うちも先代和尚が平成26年に亡くなり、1月末に密葬をした後、津送は4月に入ってからでした。その際に今回亡くなった閑栖さまがいろいろとご指導くださり、また白木の位牌や門牌、津送への招待状である拝請等も達筆で書いてくださいました。今こそそのご恩返しのときですが、さて私の実力ではなんとか足手まといにならないように努めるほかありません。
それにしても地域の長老さまが亡くなるということは、すなわちわからないことが生じたときにうかがうことができる大切な方を失うということですね。悲しいと感じると共に、心細いさを感じ、また自らの不明を恥じることとなります。